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5分で分かる「相続時精算課税制度」の仕組み
1. 2つの生前贈与制度
2003年1月1日以降の贈与分から相続時精算課税制度が始まりました。
贈与を受ける人(受贈者)は、それまでの暦年課税制度か相続時精算課税制度
のどちらかを選ぶことができるようになりました。
2. ②相続時精算課税制度について
相続時課税制度は、その名前の通り、
・生前に贈与した財産について
・相続が発生した時点で相続財産として精算する
制度です。
生前贈与の一つですが、実際は相続の前倒しと同じです。
そのため相続手続きの一種となり、最終的に贈与税はかかりません。
3. 相続時精算課税制度の仕組み
相続時精算課税制度の主な仕組みは、
・60歳以上の父母や祖父母から、18歳以上の子や孫への贈与が対象
・それぞれの相続人が、贈与者ごとにどちらの制度を使うかを選択できる
・制度を利用する場合は税務署に届出が必要(初年度のみ)
・相続時精算課税制度を選択すると暦年課税制度には戻れない
・贈与額が累計2,500万円までは贈与税がかからない
※いずれにしても贈与税は最終的には0となります
・年間110万円までの贈与は累計額に含まれない(基礎控除)
・毎年の贈与額が基礎控除以下の場合は申告不要
・基礎控除分は精算時の贈与額(累計額)に含まれない
・相続税を計算する際、贈与時の額で相続額を計算
※贈与後の値上がり、値下がりは考慮されません
・基礎控除分についての持ち戻しはなし
・相続発生時にそれまで支払った贈与税は相続税と相殺される
※支払った贈与税が相続税より多い場合は還付されます
・小規模宅地の特例など、相続税に関する特例が使えない
4. 相続時精算課税制度のメリット
相続時精算課税制度には、
・大きな財産を自分の思い通りに移転させることができる
・最終的には贈与税がゼロ
・基礎控除分(110万円/年)は持ち戻しがない
・贈与後の値上り分は相続財産に含まれない
などのメリットがあります。
5. 相続時精算課税制度のデメリット
逆に、相続時精算課税制度のデメリットとしては
・小規模宅地等の特例
・登録免許税の軽減
など、とくに不動産についての相続特例が使えなくなる点です。
また、贈与後に値下りがあったとしても贈与時の金額が相続税計算の基準と
なってしまいます。
さらに、相続税の支払い時に贈与財産が手元に残っていないリスクもあります。
6. 相続時精算課税制度の損得
相続時精算課税制度にはメリットもデメリットもあります。
とくに不動産の相続については、贈与後に不動産の値上りがない限りデメ
リットのほうが大きくなる可能性がありますので、相続財産が主に不動産
の場合は、慎重な判断が必要です。
逆に相続財産が主に預貯金や有価証券(株)の場合は、持ち戻しがないなど、
メリットの方が大きくなる可能性がありますので、利用を検討されるのが
良いかも知れません。
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